Ubuntuのインストール

システム開発

VisturlBoxにUbuntuをインストールする手順のメモです。

※インストールはUbuntu Server 24.04.02です。

前提

  • VirtualBoxはインストール済み
  • Ubuntu Serverのisoファイルはダウンロード済み

Ubuntuの仮想マシンを作成

  1. VirtualBoxを起動し、[仮想マシン] → [新規]をクリック
  2. 設定を以下のように入力
    • 名前: Ubuntu-GitLab(自由に設定可)
    • タイプ: Linux
    • バージョン: Ubuntu (64-bit)
  3. メモリサイズを4GB(4096MB)に設定(最低2GB以上推奨)
  4. 容量: 20GB以上(GitLabのデータ量を考慮すると50GB程度推奨)
  5. 設定の確認

ISOイメージのマウント

  1. VirtualBoxで作成した仮想マシンの「設定」を開く
  2. 「ストレージデバイス」のリスト内にある 「空のディスク(Empty)」 をクリックし、 右側の CDアイコン(光学ドライブのマーク)をクリック ダウンロードした UbuntuのISOファイル を選択

Ubuntuインストール

  1. 仮想マシンを起動

  2. インストール開始画面で「Try or Install Ubuntu Server」を選択(※上下キーで選択)

    📌 Ubuntu インストール画面(GRUBブートローダー)の解説

    この画面は、GNU GRUB(Grand Unified Bootloader)のメニュー画面で、Ubuntuの起動オプションを選択することができます。

    ✅ 表示されているオプション

    • Try or Install Ubuntu Server(Ubuntu Server を試すまたはインストール)
      • デフォルトの選択肢で、Ubuntu Server のインストールメニューを起動。
      • すでにインストールが完了している場合、再インストールメニューに入る。
    • Ubuntu Server with the HWE kernel(Ubuntu Server を HWE カーネルで起動)
      • HWE(Hardware Enablement)カーネルを使用するオプション。
      • HWEカーネルは、新しいハードウェア向けのドライバーを含んだアップデート版カーネル。
    • Test memory(メモリテスト)
      • memtest86+ を実行し、RAMの動作確認を行う。
      • ハードウェアの不具合をチェックする際に使用。
  3. 言語選択画面では「English」を選択(日本語がないため)

    📌 Ubuntu インストール画面(言語選択)の解説

    この画面では、Ubuntu Serverのインストールで使用する言語を選択します。

    ✅ 操作方法(各画面共通)

    • 矢印キー(↑ / ↓) で希望の言語を選択。
    • Enterキー で選択を確定し、次のステップへ進む。

    ✅ 表示されている言語の例

    • English(英語) → デフォルトの言語(推奨)。
    • Deutsch(ドイツ語)
    • Español(スペイン語)
    • Français(フランス語)
    • 日本語は表示されていない(英語で進めるのが一般的)。

    ✅ 推奨設定

    • 通常は「English」または「English (UK)」を選択(デフォルト)。
      • 英語を選択すると、後の設定時のエラーメッセージやコマンドラインの情報が検索しやすくなる。
    • ローカライズされた言語が必要なら、適宜選択(例:ドイツ語環境ならDeutsch)。
  4. キーボードレイアウトで「Japanese」を選択(通常は「English (US)」がデフォルト)

    📌 Ubuntu インストール画面(Keyboard configuration)の解説

    この画面では、キーボードレイアウトを選択します。

    ✅ 設定項目

    • Layout(レイアウト)
      • 現在の選択: Japanese(日本語キーボード)
      • 他のレイアウトを使用する場合は、リストから選択可能。
    • Variant(バリアント)
      • Japanese(標準的な日本語キーボード配列)
      • OADG 109A など、日本語キーボードの別バリアントも選択可能。
    • [ Identify keyboard ](キーボードの識別)
      • 自動検出機能。
      • 画面の指示に従って特定のキーを押すことで、適切なレイアウトを自動判定。

    ✅ 推奨設定

    • 日本語キーボードを使用している場合
      • Layout: Japanese のままでOK。
    • 英語キーボード(USキーボード)を使用している場合
      • Layout: English (US) を選択。
    • 特殊なキーボード(例:MacBook、109Aなど)を使用している場合
      • Identify keyboard を試すと適切なレイアウトを自動検出できる。

    通常の日本語キーボードなら「Japanese」のまま [Done] を押して進めば問題ありません。

    ↑↓キーでLayoutに移動して[Enter]でメニューが表示されます。

  5. インストールタイプを選択します。 「Ubuntu Server」を選択

    📌 Ubuntu インストール画面の解説

    この画面は Ubuntu Server のインストールプロセスの一部で、「インストールの種類を選択する」ステップです。ここでは、Ubuntu Server の基本的なインストールオプションを選択します。

    ✅ 設定項目

    • (X) Ubuntu Server(デフォルト) デフォルトで選択されているオプションです。基本的なサーバーパッケージが含まれ、ユーザーが操作しやすい環境を提供します。
    • ( ) Ubuntu Server (minimized) 最小限のパッケージのみを含むバージョンです。人間がログインすることを想定せず、小規模な実行環境に適しています。
    • [ ]Search for third-party drivers(サードパーティードライバーの検索) チェックを入れると、追加のプロプライエタリ(独自開発)ドライバーを検索してインストールできます。ただし、FIPS(Federal Information Processing Standards)やリアルタイムカーネルを使用するシステムには推奨されません。

    ✅ 推奨設定

    基本的には**「Ubuntu Server(デフォルト)」を選択したまま [Done] を押す**のが一般的なインストール手順です。

    サーバー用途やリソースが限られた環境の場合は、「minimized」バージョンを選ぶことも検討できます。

  6. ネットワーク接続を設定します。 デフォルトのまま次へ進む

    📌 Ubuntu インストール画面(Network configuration)の解説

    この画面では、Ubuntu Server のネットワークインターフェースを設定します。サーバーが他のマシンと通信できるように、適切なネットワーク設定を行う必要があります。

    ✅ 設定項目

    • enp0s3(ネットワークインターフェース)
      • eth(Ethernet、物理ネットワーク)
      • DHCPv4 による自動IPアドレス取得
      • 割り当てられたIPアドレス:10.0.2.15/24
      • MACアドレス:08:00:27:fc:9a:c2
      • 使用しているネットワークアダプタ:Intel Corporation / 82540EM Gigabit Ethernet Controller (PRO/1000 MT Desktop Adapter)

      → ここでは、仮想マシンのネットワークアダプターが「enp0s3」として認識され、DHCPによりIPアドレスが自動割り当てされています。

    • [Create bond](ボンドの作成)ボンディング(Bonding)とは? 複数のネットワークインターフェースを統合し、1つの仮想的なインターフェースとして扱う技術。耐障害性の向上や帯域の向上に使用されます。ここで選択すると、新しいボンドインターフェースを作成できます(通常の単一NICの環境では不要)。

    ✅ 推奨設定

    • DHCP(デフォルトのまま)を利用する場合 そのまま [ Done ] を選択し、次のステップへ進む。
    • 固定IPアドレスを設定したい場合
      1. enp0s3 を選択
      2. Edit IPv4 から Manual を選択
      3. IPアドレス、サブネット、ゲートウェイ、DNSを手動で設定

    通常、仮想環境では DHCP での自動割り当てでも問題ありませんが、サーバーとして運用する場合は固定IPを設定するのが推奨されます。

  7. プロキシ設定が必要な場合は入力します。 空白のままで次へ進む

    📌 Ubuntu インストール画面(Proxy configuration)の解説

    この画面では、インターネット接続のためにプロキシサーバーを設定することができます。プロキシを経由しない場合は空白のままにします。

    ✅ 設定項目

    • Proxy address(プロキシアドレス)入力欄(デフォルトでは空白)
      • インターネット接続にHTTPプロキシが必要な場合は、ここにプロキシの情報を入力します。
      • フォーマット:
        http://[user][:pass]@host[:port]/
        
        • user:ユーザー名(必要な場合)
        • pass:パスワード(必要な場合)
        • host:プロキシサーバーのアドレス(例:proxy.example.com)
        • port:ポート番号(例:8080)

      設定例

      • 認証なしのプロキシ
        <http://proxy.example.com:8080/>
        
      • ユーザー名とパスワード付きのプロキシ
        <http://user:password@proxy.example.com:8080/>
        

    ✅ 推奨設定

    • プロキシを使用しない場合(一般的な環境) → 空白のまま [Done] を選択。
    • プロキシを経由してインターネット接続する場合 → プロキシアドレスを正しく入力してから [Done] を選択。

    ほとんどの家庭環境や一般的なサーバー環境では、プロキシ設定は不要なため、空白のままで問題ありません。企業ネットワークや制限のある環境では、管理者から提供されたプロキシ情報を入力してください。

  8. ミラーサーバーの設定を行います。 デフォルトのミラーサーバーを使用

    📌 Ubuntu インストール画面(Ubuntu archive mirror configuration)の解説

    この画面では、Ubuntu のパッケージリポジトリ(ミラーサーバー)の設定を行います。

    インストール時やシステムのアップデートで使用するパッケージを取得するために、適切なミラーサーバーを選択する必要があります。

    ✅ 設定項目

    • Mirror address(ミラーアドレス)デフォルトの設定http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/
      • これは、日本のUbuntu公式ミラーサーバー(jp.archive.ubuntu.com)です。
      • 日本国内のサーバーなので、高速にパッケージをダウンロードできます。
      • 変更することで、他のミラーサーバー(例:企業専用のローカルミラーなど)を利用可能。
    • ミラーサーバーのテスト
      • This mirror location passed tests. → 指定したミラーが正常に動作し、アクセス可能であることを示しています。
      • 取得したパッケージ情報:

      noble(Ubuntuのコードネーム)のリポジトリ情報を取得し、問題なく読み込めている状態。

        ```
        Hit:1 <http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu> noble InRelease
        Get:2 <http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu> noble-updates InRelease [126 kB]
        Get:3 <http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu> noble-backports InRelease [126 kB]
        Fetched 252 kB in 2s (105 kB/s)
        Reading package lists...
        ```
      

    ✅ 推奨設定

    • 通常はデフォルトのミラーを使用http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ のままで問題なし。
    • 別のミラーを利用したい場合
      • http://mirror.nict.go.jp/ubuntu/(NICTのミラー)
      • http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu/(JAISTのミラー)
      • http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/ubuntu/(筑波大学のミラー)

    速度が遅い場合や特定の企業環境での利用時は、ミラーを変更することでダウンロードのパフォーマンスを向上させることができます。

    一般的にはデフォルトの設定のまま [Done] を押して進めば問題ありません。

  9. ストレージ設定では、通常は「Use an entire disk」を選択します。

    📌 Ubuntu インストール画面(Guided storage configuration)の解説

    この画面では、Ubuntuをインストールするストレージ(ディスク)のレイアウトを設定します。

    ✅ 設定項目

    • (X) Use an entire disk(ディスク全体を使用する)(デフォルト)
      • 選択されたディスク:VBOX_HARDDISK_VB74933211-09918ace local disk 25.000G
      • すべてのデータが消去され、Ubuntuのインストールに適したストレージ構成が自動的に作成される。
    • [X] Set up this disk as an LVM group(LVMグループとしてセットアップする)
      • LVM(Logical Volume Manager)を使用すると、パーティションの柔軟な管理が可能。
      • 後からディスクサイズの変更やスナップショット機能を利用できるため、推奨される設定。
    • [ ] Encrypt the LVM group with LUKS(LVMグループをLUKSで暗号化)
      • チェックを入れると、ディスクのデータを暗号化できる(セキュリティ向上)。
      • 選択すると、パスフレーズ(暗号化キー)を設定する必要がある。
    • Passphrase(暗号化パスフレーズ)
      • 暗号化を有効にすると、パスフレーズ(暗号化キー)の入力が求められる。
      • 毎回起動時にこのパスフレーズを入力しないと、システムを起動できない。
    • [ ] Also create a recovery key(リカバリーキーを作成する)
      • リカバリーキーを作成し、~/recovery-key.txt に保存できる。
      • システムの復旧用に便利だが、セキュリティリスクもあるため適切に管理する必要あり。
    • ( ) Custom storage layout(カスタムストレージレイアウト)
      • ユーザーが手動でパーティションを作成・編集できる。
      • RAIDや特殊なパーティション構成をしたい場合に選択。

    ✅ 推奨設定

    • 通常はデフォルトのままでOK(ディスク全体を使用し、LVMを有効にする)。
    • データのセキュリティを重視する場合はLUKS暗号化を有効化(パスフレーズを忘れないように注意)。
    • 特殊なパーティション分割が必要なら「Custom storage layout」を選択。

    通常の利用であれば、デフォルト設定(LVMを有効にしたまま)で [Done] を押せば問題ありません。

  10. 使用するディスクを選択します。 ストレージの詳細設定を確認します。LVMの使用など、必要に応じて設定します。

    📌 Ubuntu インストール画面(Storage configuration)の解説

    この画面では、ストレージのパーティションレイアウトの最終確認と編集が可能です。

    ✅ 設定項目

    ファイルシステムの概要(FILE SYSTEM SUMMARY)

    • /(ルート):
      • 容量: 11.496GB
      • ファイルシステム: ext4
      • デバイスタイプ: LVM論理ボリューム
    • /boot:
      • 容量: 2.000GB
      • ファイルシステム: ext4
      • デバイスタイプ: ローカルディスクのパーティション

    利用可能なデバイス(AVAILABLE DEVICES)

    • ubuntu-vg(LVMボリュームグループ):
      • 容量: 22.996GB
    • free space(未使用領域):
      • 容量: 11.500GB

    使用中のデバイス(USED DEVICES)

    • ubuntu-vg(LVMボリュームグループ)
      • 容量: 22.996GB
    • ubuntu-lv(LVM論理ボリューム)
      • ルート (/) にマウントされ、ext4としてフォーマット
    • VBOX_HARDDISK_VB74933211-09918ace(仮想ディスク)
      • Partition 1: 1MB(BIOS grub用)
      • Partition 2: 2GB, ext4, /boot にマウント
      • Partition 3: 22.997GB, LVMグループ ubuntu-vg の一部

    その他のオプション

    • [ Create software RAID (md) ] ソフトウェアRAIDを構成する場合に選択。
    • [ Create volume group (LVM) ] LVMボリュームグループを追加する場合に選択。

    ✅ 推奨設定

    • 通常はデフォルトのままで問題なし。
      • LVMを使用することで、将来的なディスク拡張が容易になる。
      • /bootを別パーティションに分けることで、ブートローダーの管理が安定する。
    • カスタマイズが必要な場合
      • RAIDを構成したい場合は「Create software RAID」を使用。
      • より細かいパーティション管理を行いたい場合は「Custom storage layout」を選択し、手動で設定。

    一般的な環境では、デフォルト設定のまま [Done] を押せば問題ありません。

  11. ストレージ構成を確認し、問題なければ「Done」を選択します。 変更内容を確認し、「Continue」を選択してインストールを続行します。

    📌 Ubuntu インストール画面(Confirm destructive action)の解説

    この画面は、ストレージ設定の確定前の最終確認を行うものです。選択したストレージのフォーマット(初期化)が実行され、既存のデータはすべて消去されます。

    ✅ 表示されているメッセージ

    Selecting Continue below will begin the installation process and
    result in the loss of data on the disks selected to be formatted.
    
    You will not be able to return to this or a previous screen once the
    installation has started.
    
    Are you sure you want to continue?
    

    (訳) 「下の [Continue] を選択するとインストールが開始され、選択したディスクのデータがすべて削除されます。

    インストールが開始されると、この画面や前の画面に戻ることはできません。

    本当に続行しますか?」

    ✅ 選択肢

    • [ No ](キャンセル) → フォーマットを中止し、前のストレージ設定画面に戻る。
    • [ Continue ](続行) → ディスクのフォーマットを実行し、インストールを開始する。

    ✅ 推奨対応

    • 問題なければ「Continue」を選択してインストールを開始。
    • 設定を変更したい場合は「No」を選択し、戻って修正。

    通常、問題がなければ「Continue」を選択してインストールを進めればOKです。

  12. ユーザー情報を設定します。名前、サーバー名、ユーザー名、パスワードを入力します。

    📌 Ubuntu インストール画面(Profile configuration)の解説

    この画面では、Ubuntuにログインするためのユーザー情報を設定します。

    また、サーバーのホスト名(サーバー名)も指定します。

    ✅ 設定項目

    • Your name(あなたの名前)
      • フルネームやニックネームを入力可能。
      • システム上で識別するための情報(必須ではない)。
    • Your server’s name(サーバーの名前)
      • サーバーが他のコンピューターと通信する際に使用するホスト名。
      • 例:ubuntu-server(デフォルト)
      • 変更する場合のルール
        • 英数字と「-(ハイフン)」のみ使用可能。
        • ドメイン名と統一する場合は、適切なホスト名を設定。
    • Pick a username(ユーザー名の選択)
      • Ubuntuにログインする際のアカウント名。
      • 例:hogehoge
      • ルール
        • 小文字のみ使用可能。
        • 数字、アンダースコア(_)、ダッシュ(-)は使用可能。
    • Choose a password(パスワードの選択)
      • 指定したユーザーのログインパスワード。
      • sudo コマンドを使用する際にも必要。
    • Confirm your password(パスワードの確認)
      • 入力ミスを防ぐため、パスワードを再入力。

    ✅ 推奨設定

    • サーバー名(ホスト名)は用途に応じて適切に設定
      • ubuntu-server のままでもOK。
      • 複数のサーバーを管理する場合は、役割が分かる名前(例:web-serverdb-server)にすると管理が楽。
    • ユーザー名はシンプルで分かりやすいものに
      • 例:adminusername は避ける(セキュリティリスク)。
    • パスワードは十分な強度を確保
      • 推奨:8文字以上、大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる
      • 例:P@ssw0rd123(※実際にはもっと複雑にする)

    通常はデフォルトの設定を適用し、「Done」を選択して次に進めばOKです。

  13. Ubuntu Proの設定画面です。必要に応じて設定します。個人利用の場合は通常スキップできます。

    📌 Ubuntu インストール画面(Upgrade to Ubuntu Pro)の解説

    この画面では、Ubuntu Pro にアップグレードするかどうかを選択します。

    Ubuntu Pro は、標準のUbuntuよりも長期間のセキュリティアップデートと追加機能を提供する有料サービスです。

    Ubuntu Pro とは?

    • セキュリティアップデートが拡張(通常のUbuntuより多くのパッケージが対象)
    • サポート期間が長い(Ubuntu 20.04 LTS は 2034年までサポート)
    • FedRAMP、FIPS、STIG、HIPAA などのコンプライアンス要件に対応
    • 無料プランあり(個人利用や小規模環境では5台まで無料で登録可能)

    ✅ 設定項目

    • ( ) Enable Ubuntu Pro(Ubuntu Pro を有効にする)
      • Ubuntu Proを有効にして、拡張されたセキュリティとサポートを受ける。
      • Canonical(Ubuntuの開発元)のアカウントが必要。
      • 登録後、pro attach コマンドを使用してアクティベート。
    • (X) Skip for now(今はスキップする)(デフォルト)
      • 標準のUbuntuのまま進める。
      • 必要になったら後で pro attach コマンドを実行して有効化できる。

    ✅ 推奨設定

    • 通常は「Skip for now」で問題なし
      • 基本的なサーバー運用では、通常のUbuntuのままで十分。
      • 後で pro attach コマンドで簡単に有効化できる。
    • セキュリティやコンプライアンス要件がある場合は有効化
      • 企業利用や長期運用の場合、Ubuntu Pro のメリットが大きい。
      • Enable Ubuntu Pro を選択し、Canonicalアカウントで登録。

    一般的なインストールでは、「Skip for now」を選択して [Continue] を押せば問題ありません。

  14. SSHの設定を行います。リモートアクセスが必要な場合は「Install OpenSSH server」にチェックを入れます。

    📌 Ubuntu インストール画面(SSH configuration)の解説

    この画面では、SSH(Secure Shell)を有効にしてリモートアクセスを可能にするかどうかを選択します。

    ✅ 設定項目

    • [X] Install OpenSSH server(OpenSSHサーバーをインストール)
      • チェックを入れると、SSHサーバーがインストールされ、外部からリモート接続が可能になります。
      • サーバー管理をリモートで行う場合は、チェックを入れるのが推奨されます。
    • [X] Allow password authentication over SSH(SSHのパスワード認証を許可)
      • SSHログイン時に、ユーザー名とパスワードでの認証を許可するオプション。
      • デフォルトでは有効になっているが、セキュリティを強化するためには SSH鍵認証を推奨
    • [ Import SSH Key > ](SSHキーのインポート)
      • 事前に準備した SSH公開鍵(public key)をインポートして登録することができる。
      • ここで設定すれば、パスワード認証なしでSSHログインが可能。
      • 現在の設定では「No authorized key」となっており、SSH鍵は登録されていない。

    ✅ 推奨設定

    • SSHを使用する場合
      • Install OpenSSH server を 有効化(チェック)
      • Allow password authentication over SSH はセキュリティ的には 無効(チェックを外す) ほうが良い。
      • SSH鍵認証を推奨(事前に作成した公開鍵を Import SSH Key で登録)。
    • SSHを使用しない場合
      • Install OpenSSH server のチェックを外す(ただし、後から sudo apt install openssh-server でインストール可能)。

    一般的なサーバー管理を考慮すると、SSHを有効にして [Done] を押すのが推奨されます。

  15. 追加でインストールするサーバーコンポーネントを選択します。必要なものにチェックを入れます。

    📌 Ubuntu インストール画面(Featured server snaps)の解説

    この画面では、Snapパッケージとして提供される人気のあるサーバー向けアプリケーションをインストールするかどうかを選択できます。

    Snapとは?

    • Ubuntuの新しいパッケージ管理システム(従来のaptとは異なる)。
    • 依存関係を気にせずインストール可能(アプリ単体で動作する)。
    • 自動アップデート機能がある(定期的に最新バージョンに更新される)。
    • サンドボックス環境で動作する(アプリケーションの独立性が高い)。

    ✅ 選択可能なSnapパッケージ

    • microk8s(Canonical):軽量なKubernetes環境。
    • nextcloud(Nextcloud):クラウドストレージサーバー。
    • docker(Canonical):Dockerコンテナランタイム。
    • powershell(Canonical):Microsoft PowerShell環境。
    • aws-cli(AWS):Amazon Web Servicesのコマンドラインツール。
    • google-cloud-sdk(Google Cloud SDK):Google CloudのCLIツール。
    • postgresql10(cmd):PostgreSQLデータベース。
    • prometheus(Canonical):監視ツールPrometheus。
    • lxd(Canonical):コンテナおよび仮想マシン管理ツール。

    ✅ 推奨設定

    • 特に不要な場合はすべて無選択のまま進める(デフォルト)。
    • 必要なものがあれば事前に選択しておくと、後でインストールの手間が省ける。
      • 例:
        • Docker(コンテナ環境を構築する場合)
        • AWS CLI / Google Cloud SDK(クラウド環境を利用する場合)
        • PostgreSQL(データベースを利用する場合)
        • Prometheus(サーバー監視をする場合)

    通常は何も選択せず「Done」を押して進めば問題ありません。後からsudo snap install <パッケージ名>で追加可能です。

  16. インストールが進行中です。完了するまで待ちます。 インストールが完了しました。「Reboot Now」を選択してシステムを再起動します。

    📌 Ubuntu インストール画面(Installation complete!)の解説

    この画面は、Ubuntuのインストールが完了したことを示す最終画面です。

    ✅ ナビゲーション

    • [ View full log ](完全なログを表示)
      • インストール時の詳細なログを確認できる。
      • インストールエラーが発生した場合に調査する際に使用。
    • [ Reboot Now ](今すぐ再起動)
      • Ubuntuを再起動して、インストールされたシステムを起動する。
      • 再起動前に、インストールメディア(ISOやUSB)を取り外すのを忘れずに!
        • 仮想マシンの場合 → VirtualBoxVMware の設定から ISOを解除
        • 物理マシンの場合 → USBメモリを抜く

    ✅ 推奨対応

    • すぐにOSを起動する場合
      • Reboot Now を押してUbuntuを起動。
      • ログイン後、sudo apt update && sudo apt upgrade でシステムを最新の状態にするのが推奨。
    • インストールの詳細を確認したい場合
      • View full log でログをチェックしてから Reboot Now を実行。

    通常は「Reboot Now」を選択して再起動し、インストールされたUbuntuを起動すれば完了です。

  17. isoファイルのマウントを解除するエラーがでますが、自動で解除されているので[Enter]で次へすすみます。

    📌 Ubuntu インストール画面(インストールメディアの取り外し)の解説

    この画面では、インストール完了後の最終的なプロセスとして、インストールメディア(ISOやUSB)を取り外すよう指示されています。

    ✅ 表示されているメッセージ

    [FAILED] Failed unmounting cdrom.mount - /cdrom.
    Please remove the installation medium, then press ENTER:
    [FAILED] Failed unmounting cdrom.mount - /cdrom.
    

    (訳)

    • [FAILED] Failed unmounting cdrom.mount - /cdrom.
      • インストールメディア(仮想CD-ROM)がアンマウントできなかったことを示すメッセージ。
      • これは、仮想環境(VirtualBox、VMware)でのインストール時によく発生する。
    • Please remove the installation medium, then press ENTER:
      • インストールに使用したISOファイルまたはUSBメディアを取り外してから、ENTERキーを押すよう指示している。
      • 取り外さないと、次回の起動時に再びインストールメディアから起動してしまう可能性がある。

    ✅ 推奨対応

    • インストールメディアは自動で外れているため、ENTER を押してシステムを再起動する。

    通常は、インストールメディアを適切に取り外してENTERを押せば問題なくUbuntuが起動します。

  18. 再起動後、設定したユーザー名とパスワードでログインしてシステムを使用できます。

    📌 Ubuntu 初回ログイン画面の解説

    この画面は、Ubuntu Serverのインストールが完了し、初回ログイン後の状態を示しています。

    ✅ ログインプロセス

    • Ubuntu-server login: hogehoge
      • インストール時に設定したユーザー名 (hogehoge) でログイン。
    • パスワード入力後、ログイン成功。
      • パスワード入力時は画面に表示されない(セキュリティ対策のため)。

    ✅ 推奨初回設定

    1. システムの最新化
      sudo apt update && sudo apt upgrade -y
      
    2. サーバーのIPアドレスを確認
      ip a
      
    3. ファイアウォール設定(必要に応じて)
      sudo ufw enable
      
    4. SSH接続テスト(別の端末から)10.0.2.15 は環境によって異なるので、適宜変更。
      ssh hogehoge@10.0.2.15
      
    5. 今すぐシャットダウン
      sudo shutdown -h now 
      

    以上でUbuntuのインストールは完了です!!

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